【公式】浅草においでよ!

浅草のお店や地図、クーポンやイベントなど様々な情報を掲載した便利なサイト「浅草においでよ!」

2012年

隅田川から見る浅草景色

桜橋から蔵前橋まで船に乗ってスポット巡り

浅草寺とともに浅草の文化や歴史の中心的役割を担ってきた隅田川。
今年5月、東側に東京スカイツリーが開業し、
浅草と結ぶ隅田川を渡って散策をする人がとても増えています。
そこで、若手人気講談師の神田蘭さんと一緒に、
隅田川の魅力を改めて確認するため、
屋形船に乗って隅田川散策に行ってきました。
今回紹介するのは、桜橋から蔵前橋まで。
それぞれの橋を中心に、浅草風情を楽しんでください!


神田蘭(かんだ・らん)

講談師。女優、ナレーター、パーソナリティーとして活動後、2004年1月、神田紅のもとに弟子入りし講談師となる。2008年6月、二つ目昇進。日本講談協会、落語芸術協会所属。数多くの古典ネタを持つだけでなく、婚活3部作などドラマチック講談と呼ばれるオリジナルのネタも評価が高い。「笑点」(日本テレビ)など、テレビでも活躍を見る機会も多い。

水上バスや屋形船に乗って浅草の風を感じながら川下り

桜橋(さくらばし)
 隅田川で船に乗るなら、まずは水上バスがお手軽。吾妻橋からは「東京都観光汽船」、桜橋と二天門からは「東京水辺ライン」、それぞれの発着場から水上バスが運行されています。また、ゆっくりたっぷりと堪能したい人には屋形船がオススメ。
 レンタサイクルで自転車を借りて、川沿いを 走るのも気持ちいいですよ

 隅田川で唯一の歩行者専用橋。毎年7月に行われる隅田川花火大会では、打ち上げ会場の一つとなっており、たくさんの人が周囲に集まります。また、桜の名所として、春になると多くの花見客で賑わうスポットです。

 X型の珍しい形状の桜橋は、映画やテレビドラマのロケに使われる事も多く、橋の上に立てばどこかで見た事があると思うかもしれません。

 橋の袂には、「東京水辺ライン」の桜橋発着場があり、両国から水上バスで来て、今戸神社、待乳山聖天などを経由して観音裏と言われる浅草を散策するコースになっています。


<スポット紹介>

船に乗らなくても、川沿いに整備された「隅田川テラス」を歩けば、隅田川をたっぷり堪能できます。桜橋の辺りには、浮世絵の壁画がこの界隈の往事を伝えています。


言問橋(ことといばし)

 「言問」の由来は、「名にしおはば いざこと問はむ都鳥 わが思ふ人はありや無しやと」という在原業平の歌にちなんだと言われています。

 橋の上を走る道路は、言問通りであり、国道6号線でもあり、浅草から東京スカイツリーを結ぶ道路の一つです。東京大空襲(1945年)の際には、橋の両側から逃げてきた人達が橋を渡ろうとして殺到し、千人近い人々が折り重なって橋上を埋め尽くしたとも言われています。

 この橋の両側には隅田公園があり、緑豊かななかを散策する人も多いのですが、戦災の慰霊碑が、当時の悲劇を伝えています。


<スポット紹介>

緑豊かな隅田公園。吾妻橋から桜橋の手前まで南北を結んでいます。言問橋西詰め近くには、戦災慰霊碑(写真)があり、いまも花や折り鶴が絶えません。


東武鉄道橋(東武鉄道橋)

 隅田川橋梁とも、花川戸鉄道橋とも、東武鉄橋とも呼ばれます。

 この橋の浅草側の袂は、東京スカイツリーの撮影スポットの一つ。2012年5月に開業した東京スカイツリーは、いまや東京の新名所。隅田川越しの雄大な巨大タワーは圧巻です。

 線路を走る東武線は、運転の都合で速度が制限されているため、ゆっくりと走行。隅田川、ゆっくりと鉄橋を走る列車、アサヒビールなど近代的なビル群、そして東京スカイツリーという景観は、古さと新しさを兼ねた浅草らしい情緒を感じさせてくれます。


<スポット紹介>

東京スカイツリーの開業にあわせ、東武浅草駅の外観も、アールデコ調のモダンな姿にリニューアル


吾妻橋(あずまばし)

 浅草の玄関口が、この吾妻橋。東武浅草駅、東京メトロ・都営浅草駅、「東京都観光汽船」の水上バス発着場、また浅草寺の参道(仲見世通り)と繋がる雷門通りなどが、この橋に集中しています。

 江戸の東にあるために町民たちから「東橋」と呼ばれていたとか、

 東岸方面の向島にある「吾嬬神社」に通じる道だったなど、その名前の由来は諸説あります。

 交通手段と言えば、吾妻橋から隅田公園に入ったすぐの地下駐輪場では、台東区によるレンタサイクルを利用する事が出来ます。1日200円と手頃な値段で自転車を借りられるので、東京スカイツリーを始め、浅草周辺のスポットをたっぷりと楽しみたい人にはおススメです。隅田公園以外の区内3か所(つくばエクスプレス浅草駅南、新御徒町駅、仲御徒町駅)での乗り捨ても可能。


<スポット紹介>

上の写真は、雷門前にある浅草文化観光センターの8階テラスから見た吾妻橋と東京スカイツリー。新たなビュースポットです。


駒形橋(こまがたばし)

 橋の西詰め(浅草側)に、浅草寺の飛び地境内である「駒形堂」という小さなお堂があり、橋が架けられる以前には「駒形の渡し」という渡し船があったことから、橋の名前がつけられました。

 以前は、船で来て駒形堂に参詣してから観音堂へ向かう参詣者も多く、この駒形堂から浅草寺に向かう並木通りまでが浅草寺の参道とされていたそうです。そうした船の往来をいまに残しているのが、屋形船の発着場。

 今回、蘭さんとの隅田川の川下りも、駒形橋から出ている「あみ清」さんの屋形船にご協力いただきました。


<スポット紹介>

浅草寺の飛び地境内である「駒形堂」


厩橋(うまやばし)と蔵前橋(くらまえばし)

 江戸時代、幕府に年貢として治められた米を収納していた米蔵が並び、御蔵奉行などの広大な土地があったため、この地域を「御蔵前」と呼び、そこの大路を蔵前通りと呼んでいました。

 幕府の蔵はなくなったものの、昭和に入りそこに架かった橋が「蔵前橋」となりました。黄色いアーチの橋は、隅田川に掛かる橋のなかでも独特のフォルムで目立ちます。

 南北逆の説明になりましたが、その北側にあるのが「厩橋」。御蔵前の蔵に厩が並び、隅田川の対岸へ荷運びをする「御厩の渡し」があったことが名前の由来となっています。3つのアーチを持つ橋の柱には、馬が描かれたステンドグラスが施され、夜になるとそれがライティングされて、美しい絵が輝きます。


<スポット紹介>

3つのアーチが掛かる厩橋に大して、黄色の橋脚の蔵前橋(左写真)は、隅田川から眺めるととくに目立ちます



交通手段

電車

東武スカイツリーライン「浅草」

東京スカイツリーと浅草を繋ぐ電車。約3分で到着します。

東京メトロ銀座線「浅草」

山手線と浅草を結ぶ銀座線、上野から約5 分、渋谷から34 分。

都営浅草線「浅草」

成田空港にも、羽田空港にも直通しているので、飛行機で観光に来る時は便利です。


水上バス

東京水辺ライン「桜橋発着場」「浅草二天門発着場」

水辺ラインの水上バスは、桜橋←→二天門←→両国と、短い区間を結んでくれるので、少しだけ移動したい人にはオススメです。

東京都観光汽船「浅草発着場」

お台場海浜公園や日の出桟橋などと浅草を結ぶ東京都観光汽船の水上バス。「ヒミコ」や「ホタルナ」など、近未来的なデザインが人気です。


屋形船

蔵前橋「あみ清」/厩橋「釣新」

団体の貸し切りのイメージでなかなか手が出ないと思われている屋形船ですが、乗り合いなら、豪華な料理がついて8000 円~1 万円程度から利用できます。ゆっくりと隅田川を楽しみたいならぜひ!


レンタサイクル

隅田公園自転車駐車場

TEL.03-3841-4031
[受付時間]6:00 ~20:00
[定休日]無休(年末年始を除く)
[料金]1 日200 円、3 日300 円(貸出開始から24 時間単位)
[利用条件]中学生以上で、レンタサイクルの利用にあたって安全上支障がない方。貸出時に身分証が必要となります。
[注意]台数に限りがあるので、利用前に問い合わせをしてください。


神田蘭さんの講談を聞いてみよう

「講談」と聞いても、あまり馴染みのない人もいるかも知れませんが、日本の伝統芸能の一つで、浅草では、「浅草演芸ホール」や「木馬亭」でお馴染みです。「釈台」の前に講談師が座り、張り扇や拍子木を使って「パパン!」と小気味よく鳴らし、調子を取りながら、歴史的な事件やエピソードを面白く講釈を語る話芸です。
神田蘭さんがよく出演されるのは定席の落語寄席「浅草演芸ホール」。数年前からの落語ブームで、浅草でも人気スポットとなった演芸ホールですが、落語の合間に講談師たちが登場し、講釈を楽しませてくれます。
公式サイトの「番組スケジュール」をチェックして講談を観るために寄席に足を運ぶのも、ちょっとした浅草の楽しみ方です。