江戸の絶景地だった丘。聖天さまや築地塀が残る
待乳山は、隅田川べりにある標高約10mの丘で、この丘は595年(推古天皇3年)に出現して龍が守護したといわれ、それが浅草寺の山号(金龍山)の由来となったと伝えられる。ここに伽藍を持つ待乳山聖天は、601年(推古天皇9年)この地が旱魃に見舞われたとき、歓喜天と十一面観音が安置されたと伝えられる。江戸の頃は、周囲が見渡せる風光明媚な場所として、文人墨客がこの地を多く訪れている。例年1月に行われる「大根まつり」でも知られ、浅草名所七福神のうち毘沙門天が祀られている。